2014年4月26日土曜日

中部横断自動車道の亀裂の原因(1)

中部横断道(長野県、山梨県、そして静岡県を結ぶ高速道路)の建設計画が発表された。

現在のところ、長野県側では佐久小諸JCTから佐久南ICまで、山梨県側では南アルプス市から甲府市にかけての区間が開通している。静岡県にはまだ到達していない。身延から静岡の太平洋にかけての急峻な山間地と、野辺山から清里にかけての八ヶ岳東斜面の高原地帯では、いままでまだ開通のメドはたっていなかったのだが、数日前の報道で、2017年までに佐久側の(八千穂まで)開通区間を延ばす計画が発表されたのを知った。

おかしいなと思ったのは、この数日前の報道では、佐久南ICよりも南の区間では高速予定地の地権者との交渉がうまく進んでおらず、強制収用を検討しているとの報道が流れていたことだ。道路建設に関して、なにか「焦り」のようなものを感じる。

また、もともと清里の区間では、八ヶ岳の高原風景が破壊されることを恐れた住民が、高速道路建設に強く反対していることも知られている。南北両側から清里を挟み込むように工事を進めることで、反対住民に圧力を掛けようとしているのも地元では有名な話しだ(そもそも、この挟み込みの方法は国土交通省の「得意技」だ、と池上彰がどこかで解説したのを記憶している。「もうここまで作ってしまったら、真ん中だけポッカリ開けとく訳にはいきませんよね」という具合に)。

極めつけは、この路線は赤字路線になること(実は既になっている)が判明していて、経済的にもこの高速道路を建設するのは割に合わないと(「専門家」に)指摘されている。とにかく、中部自動車道の建設に関して、開発の進め方がかくも強引、政府はなりふり構わずやっているように見える。(つづく

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