Super Moon直前は観測できたが、十五夜の当日は雨となってしまい、残念ながら月の観測をすることはできなかった。あきらめきれず、夜が更けても庭に出てみた。しとしとと降る雨の中、蛍が一匹、ひらひらと空高く上っていくのが見えた。
きっとヨーロッパは晴れたのだろう。
2013年6月24日月曜日
2013年6月23日日曜日
Super Moon直前
「超月」(Super Moon)が観測できるタイミングが近づいている。(地球の周りに楕円軌道を描く月が、もっとも地球に接近したタイミングで満月になるときを、通称Super Moonというらしい。)とはいえ、梅雨の最中に空が都合良く晴れてくれるとは限らないので、撮れるときに撮っておくことにした。
月齢13.5日ではあるが、梅雨空の雲の合間に現れた月を撮影することができたので、さっそく2011年12月の皆既月食の時の月と大きさを比較してみることにした。
おー!やっぱり昨晩撮った方が一回り大きいことがわかる。
月齢13.5日ではあるが、梅雨空の雲の合間に現れた月を撮影することができたので、さっそく2011年12月の皆既月食の時の月と大きさを比較してみることにした。
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| 月の大きさの比較 |
今晩八時に、果たして真の超月は梅雨の空を照らすことになるのだろうか?
2013年6月16日日曜日
スペクトル分析付きの線量計TC300sを購入する
テクノエーピーから販売されている線量計TC300sを購入した。高価な測定器なので、なかなか買えなかったのだが、やっと手に入れることができた。この機械はCsIを使ったシンチレーターで、γ線のスペクトルを表示できる。線量の値だけでなく、自分の見ている線量が、セシウム134、137から来ているものなのか、それともカリウム40から来ているものなのか、はたまた全く別の天然放射能物質から来ているのか、大雑把な判断ができるので、とても便利だ。(遮蔽したらもう少し精度はあがるかもしれない。)
まずはDoseRAE2と並べて置いて、部屋の線量の値を比較してみた。
5分ほど待たなくてはならなかったが、ほぼ同じ値に収束したのを確認した。これは使えるぞ!
まずはDoseRAE2と並べて置いて、部屋の線量の値を比較してみた。
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| DoseRAE2とTC300sの線量値の比較。 自宅の書斎で測定。 |
次に、スペクトル表示の確認をする。今まで採集した汚染土壌は小瓶に入れた後、ケースにいれて保管している。このケースの中にTC300sを突っ込んで(千葉の印西市で採集した13000Bq/kgの土を入れた容器の真横に)5分程置いた。そしてスペクトル(ログ表示)を見てみると、Cs-137,134のピークが見えていた!
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| AはCs-134(606keV)とCs-137(660keV)のピークがくっついてできたピーク。 BはCs-134の796keVのピーク。CはK-40のピーク。 縦軸は自然対数で記録されたγ線のカウント数。 |
Cs-137の660keVのピークととCs-134の606keVのピークは重なってしまったが、Cs-134の796keVのピークは分離して見えている。さらに、1.31MeVにあるK-40のピークもよく見える。
このピークがどの程度の汚染までなら検出可能なのかは、これからの調査でひとつづつ確かめていく必要があろう。この機械の真価を判断するのはそれからとなるだろうが、とりあえずγ線スペクトルが手軽に見れるようになって嬉しい!
2013年6月9日日曜日
2013年5月27日月曜日
太平洋のマグロのセシウム汚染
英紙The Guadianの1年前の記事に、「California Tuna connoisseurs shy away from Sushi over Japan radiation fears」というのがあった。カリフォルニアの寿司好きの人たちが、福島の原発事故のせいで、太平洋のマグロを敬遠している、という記事だ。この新聞記事で引用されている論文に興味深いことが書いてあった。
それは、アメリカの科学アカデミーの発行する学術誌PNAS(Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA)に載った論文だ。この学術誌には、以前に名古屋大学を始めとする日本の研究者たちがセシウム汚染分布のシミュレーション結果が載ったこともある。
今回の論文は、アメリカのスタンフォード大学などに所属する海洋学者たちが書いた論文で、"Pacific bluefin tuna transport Fukushima-derived radionuclides from Japan to California"という題が付いている。「福島原発事故に由来する放射能物質で汚染されたクロマグロが、太平洋を横断しカリフォルニアまで回遊していること」についての研究で、今から一年前に発表されている(2012年3月)。
福島第一原発から漏れ続けている汚染水によって太平洋が放射能で汚染され、その影響を受けた回遊魚や渡り鳥が、太平洋全域の生態系に放射能汚染を拡散している:そんな危惧を、世界中の人々、特に「対岸」にいるアメリカの海洋科学者たちは強く感じている。この研究グループもそんな研究者の集団であり、広大な海洋領域の放射能汚染の可能性について調査を行った。そして、その結論は「北太平洋のクロマグロは、全域で福島由来の放射能物質で確実に汚染されている」というものだ。
「福島由来」と言い切っているのは、セシウム134が検出されたからだ。カリフォルニア海岸の沖合で捕獲した15匹の検体から検出されたセシウム134の平均は約4ベクレル/キロ(誤差の程度は±1.4ベクレル/キロ)。測定器は、ゲルマニウム半導体を用いたγ線検出器だから、この数字は信頼に足る精度を持っている。セシウム137も、当然ながら検出され、その汚染レベルは約6ベクレル/キロだった。つまり、トータルでおおよそ10ベクレル/キロ程度のセシウム汚染が、クロマグロに及んでいることになる。この値は、福島原発の事故が起きる前年の2010年の測定値のおよそ10倍に及ぶという(福島の事故以前のデータがちゃんと取ってあるというのは素晴らしい)。
しかしながら、これらの値は、カリフォルニア海岸の沖合にいたクロマグロに対するものであることを忘れてはならない。つまり、海水の放射能汚染が強い日本列島付近ではもっと魚の汚染は強いはずで、太平洋を横断するにつれ、体外に排出されたり、汚染の少ない食物を食べ始めることで、マグロの汚染が次第に軽減されていく効果を忘れてはならないということだ。放射性崩壊の影響も考慮に入れて、この論文の研究者たちは数値モデルを構築し計算を行ったところ、マグロが日本近海にいた頃の汚染は、カリフォルニアで検出された値の1.5倍から15倍ほど高かっただろうという結果を得た。すなわち、日本近海のクロマグロは、73-140 ベクレル/キロほどの汚染があるということだ。実際、日本政府(農林水産省)の調査結果を見ると、マグロは60-170 ベクレル/キロ程度に汚染されているそうで、ほぼ計算値と一致する。日本の法律では100ベクレル/キロ以上に汚染された食物は口にしてはいけないことになっている。日本近海で取れるマグロはこの禁止レベル程度に汚染されているということを、この論文は示唆している。
この論文の結果は少し前のデータに基づくものだが、農林水産省が発表するデータは、現在も更新され続けていて、とても役立つ情報となっている。それによると、東日本の広い範囲でマダラや川魚などの汚染が顕著になってきているのがわかるし、福島沖の魚は軒並み高い汚染が見つかっている。東京湾に注ぐ川に住むウナギの汚染も最近発覚した。これに加えて、マグロがやられているとなると、日本人(とりわけ東京の人間)の食生活は大きな影響を被るのは必至だ。(食生活を顧みない人はしばらくは影響を受けないかもしれないが、数十年後に健康を害して深く後悔する人も中には出てくるだろう。)
大きな生態系のつながりが海にはあるということを考えれば、東電が外国から訴えられる日が来ても不思議ではない(某関西の中核都市の市長のように)。現代の日本人は国際感覚が麻痺してきていると言われても反論できないだろう。
それは、アメリカの科学アカデミーの発行する学術誌PNAS(Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA)に載った論文だ。この学術誌には、以前に名古屋大学を始めとする日本の研究者たちがセシウム汚染分布のシミュレーション結果が載ったこともある。
今回の論文は、アメリカのスタンフォード大学などに所属する海洋学者たちが書いた論文で、"Pacific bluefin tuna transport Fukushima-derived radionuclides from Japan to California"という題が付いている。「福島原発事故に由来する放射能物質で汚染されたクロマグロが、太平洋を横断しカリフォルニアまで回遊していること」についての研究で、今から一年前に発表されている(2012年3月)。
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| 太平洋を西から東へ移動するクロマグロ(Pacific bluefin tuna)の回遊の概念図。 丸いグラフは、放射能汚染が確認された個体におけるセシウム同位体の内訳を示す。 赤がCs-134、黒がCs-137に対応。円の大きさは、セシウムの総量を表す。 矢印は新陳代謝の度合いを示す。(論文の図1Aより引用) |
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| 回遊魚や渡り鳥の移動概念図。論文の図1Bより引用。 福島第一原発から汚染水を垂れ流しにしてはいけない理由の一つが ここにある。 |
しかしながら、これらの値は、カリフォルニア海岸の沖合にいたクロマグロに対するものであることを忘れてはならない。つまり、海水の放射能汚染が強い日本列島付近ではもっと魚の汚染は強いはずで、太平洋を横断するにつれ、体外に排出されたり、汚染の少ない食物を食べ始めることで、マグロの汚染が次第に軽減されていく効果を忘れてはならないということだ。放射性崩壊の影響も考慮に入れて、この論文の研究者たちは数値モデルを構築し計算を行ったところ、マグロが日本近海にいた頃の汚染は、カリフォルニアで検出された値の1.5倍から15倍ほど高かっただろうという結果を得た。すなわち、日本近海のクロマグロは、73-140 ベクレル/キロほどの汚染があるということだ。実際、日本政府(農林水産省)の調査結果を見ると、マグロは60-170 ベクレル/キロ程度に汚染されているそうで、ほぼ計算値と一致する。日本の法律では100ベクレル/キロ以上に汚染された食物は口にしてはいけないことになっている。日本近海で取れるマグロはこの禁止レベル程度に汚染されているということを、この論文は示唆している。
この論文の結果は少し前のデータに基づくものだが、農林水産省が発表するデータは、現在も更新され続けていて、とても役立つ情報となっている。それによると、東日本の広い範囲でマダラや川魚などの汚染が顕著になってきているのがわかるし、福島沖の魚は軒並み高い汚染が見つかっている。東京湾に注ぐ川に住むウナギの汚染も最近発覚した。これに加えて、マグロがやられているとなると、日本人(とりわけ東京の人間)の食生活は大きな影響を被るのは必至だ。(食生活を顧みない人はしばらくは影響を受けないかもしれないが、数十年後に健康を害して深く後悔する人も中には出てくるだろう。)
大きな生態系のつながりが海にはあるということを考えれば、東電が外国から訴えられる日が来ても不思議ではない(某関西の中核都市の市長のように)。現代の日本人は国際感覚が麻痺してきていると言われても反論できないだろう。
2013年5月26日日曜日
2013年5月25日土曜日
水星、金星(そして木星)の観測
去り行く木星とすれ違いに、水星と金星が西の空に帰って来た。3つの惑星は接近していて、非常にきれいな夕空となっている。5月27日にはもっとも接近し、きれいな三角形を形作るそうだ。とはいえ、梅雨の気配が濃くなって来たこの頃は、水蒸気が多く、たとえ晴れだとしても視界が悪い。さらに、西の低空にちょっとでも雲がたなびこうものなら、これら宵の明星たちは隠れて見えなくなってしまう。特に水星は観測が困難なことで有名で、天文学者でも肉眼で見たことがない人は大勢いるようだ。
水星は今までに一度しか肉眼観測に成功していない。天候の問題もあるし、金星ほど明るく輝かないので、夕焼けの明るい空で星座の目印無しに探し出すのは結構難しいからだ。これは、パンスターズ彗星がなかなか見つからなかったときと似たような状況かもしれない。とはいえ、パンスターズ彗星に比べれば、現在の水星はずっと明るいので、チャンスは十分ある。
さらに、今なら金星と木星が目印となってくれるため、水星の位置を同定しやすい。水星を観測するなら今が絶好のチャンスだ!
ということで、日没直後の7時から7時半にかけて観測を行ってみた。金星がよく光っているのがすぐにわかる。夕焼けに輝いて、とてもきれいだ。そのちょっと右横に、小さいけれど、しっかりと輝く星を見つけることができた。水星だ!高度も結構高く、パンスターズ彗星を見た時と同じ程度の角度、あるいはそれよりちょっと高いところに光っている。金星の左上には木星が少し離れて輝いているのも、容易に確認できた。そして振り返れば、満月直前の月と、土星、そしてスピカの輝きが見えた。間もなくすると、直立した双子座も見えて来て、素晴らしい景色となった。天頂にはアークトゥルスの赤い輝きもある。今宵の空はほんとうにきれいだったと思う。
望遠レンズを使ったので、木星を同一視野に入れることはできなかったが、初めて水星を撮影することができた。6月に入ると、水星は地球にどんどん接近してくるので、形が三日月状に欠けてくるのが観測できるはずだ。梅雨の晴れ間の、限られたチャンスを使って、なんとか水星の欠けた姿を捉えてみたいものだ。
水星は今までに一度しか肉眼観測に成功していない。天候の問題もあるし、金星ほど明るく輝かないので、夕焼けの明るい空で星座の目印無しに探し出すのは結構難しいからだ。これは、パンスターズ彗星がなかなか見つからなかったときと似たような状況かもしれない。とはいえ、パンスターズ彗星に比べれば、現在の水星はずっと明るいので、チャンスは十分ある。
さらに、今なら金星と木星が目印となってくれるため、水星の位置を同定しやすい。水星を観測するなら今が絶好のチャンスだ!
ということで、日没直後の7時から7時半にかけて観測を行ってみた。金星がよく光っているのがすぐにわかる。夕焼けに輝いて、とてもきれいだ。そのちょっと右横に、小さいけれど、しっかりと輝く星を見つけることができた。水星だ!高度も結構高く、パンスターズ彗星を見た時と同じ程度の角度、あるいはそれよりちょっと高いところに光っている。金星の左上には木星が少し離れて輝いているのも、容易に確認できた。そして振り返れば、満月直前の月と、土星、そしてスピカの輝きが見えた。間もなくすると、直立した双子座も見えて来て、素晴らしい景色となった。天頂にはアークトゥルスの赤い輝きもある。今宵の空はほんとうにきれいだったと思う。
望遠レンズを使ったので、木星を同一視野に入れることはできなかったが、初めて水星を撮影することができた。6月に入ると、水星は地球にどんどん接近してくるので、形が三日月状に欠けてくるのが観測できるはずだ。梅雨の晴れ間の、限られたチャンスを使って、なんとか水星の欠けた姿を捉えてみたいものだ。
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| 初めて捉えることができた水星の輝き。 |
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