山中地溝帯と呼ばれる、秩父周辺の山岳地帯に広がる地域で、ジュラ紀から白亜紀にかけての比較的古い地層帯を目指す。この日は、1億3000万年ほどまえの白亜紀前期の、黒い泥岩、これは深めの海底だった場所と思われる、からなる地層で採取した。この産地での採集法はというと、硬い泥岩を拾ってはハンマーで割る、拾っては割る、の繰り返し。
今日は手始めということで、わずか30分ほどの採集に停めておいた。というのも、ここは結構なセシウム汚染地域で、昨年行った土壌測定では600Bq/kgほどの場所。現在も、線量計を持って行くと(dose rae2)0.13μSv/hまで跳ね上がる(麓の町では0.05μSv/h程度)。化石を含む岩石は、崖から最近崩れ落ちたものであり、よく水洗いし、量もわずかであることから、問題はないと考え、必要最低限だけを持ち帰ることにしている。
今回の試験的な採集では次のような標本を見つける事ができた。
Heteraster yuasensis (ウニの一種。ドーバーで取れるMicrasterに似ているタイプ) |
Karesteniceras obatai (巻の弱いアンモナイト) 隣りのマテ貝状の化石はおそらくGervillia forbesianaの部分だろう。 |
Thetis japonica, Yabe+Nagao(1928)だと思う。 (Thanks to 田代正之, 「化石図鑑」) これは、白亜紀前期頃の海棲の二枚貝で、ツキガイ科の貝。シジミじゃない! |
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