実はiPadはOS X 10.5以上でないと動かないのだ。私のマシンはPowerMac G5だから、当然OSは10.4のTigerであり、このままではiPadは無意味な機器だ。「もしかすると動くかも」と思って繋いでみたが、G5のiTuneは「こりゃだめですな」と軟弱なメッセージを戸惑いもせず吐いた。予想通りとはいえ、この「態度」にちょっと「ムカついた」。
しかたなく、Phenom II (x6)マシンに入れておいたWindows 7で動かしてみる事にした。まずは、Windows版のiTuneやSafariをインストールする。幾つかpodcastやApplicationをダウンロードしておく。ちなみに、iPod touchで既に購入したアプリは
まずは、google mapを動かしてみた。感想は「おー、画面が大きいってやっぱりいいね」であった。昨年アメリカ人の友人とハワイの学会で会った時、「ここに来る前は、『ハワイ、ハワイってみんなはしゃぎ過ぎじゃないか?結局青い空、青い海ってだけだろ』、って言ってたんだが、やっぱり実際自分の目で見ると、『おーハワイだよ!海が青いよ!空が青いよ!』ってなっちゃったね。」と言ってたのを思い出した。まさにiPadの大画面がそれで、iPod touchの小さな画面でマップ検索するよりずっと気持ちがよかった。同様に、podcastや写真も見るのも、iPadなら、より楽しい。
しかし、気に入らない点がたくさんあった。まずは、video podcastの扱い。なぜか、iTune経由でダウンロードしたNASA JPLなどのビデオはiPadにダウンロードできない。ダウンロードするには、iPadから直接操作してダウンロードしなくてはいけない。iTuneに繋がないと動かない設計にしてあるのに、このデザインの悪さはなんだ!このからくりがわかるまで30分無駄にした。
次に、 アプリの多くがiPod touchと共通に使用できるのはよいのだが、それをiPadで使用すると、iPod touchの大きさに画面が切り取られてしまうのだ。あたかも、ハイビジョンテレビで、昔の番組を見ている様に、画面の脇の部分に、黒い帯状の領域が余ってしまうのである.せっかくの「大画面」がこれでは台無しだ。
まだまだ、いろいろ文句はあるが、一番言いたいのは、ビデオ出力の制限。電気屋のすすめでVGAアダプタを購入したので、PCモニターや液晶プロジェクタにVGA出力できるはずなのだが、それができるアプリに制限がある。知っている範囲では、iTuneのビデオと写真だけだ。たとえば、月面地図のアプリを購入しても、これをスクリーンに映してみることはできない。アップルは、iPadを携帯用のプレゼン機器にしたくないようだ。わざとこういう仕様にしているように感じる。つまり、携帯用の情報reader(例えば、iBookでpdfを読むとか)の用途に限ってご使用ください、という訳だ。ちょっと、おせっかいがキツい気がして「ムカつく」。
しかし、まだ買ってから一日である。思いもしないようないいアプリが見つかれば、使い道も広がるかもしれない。とはいえ、iPadはしばらくお休みにして、iPod touchの研鑽にまた戻ろうと思ってしまった。