2010年10月19日火曜日

Phenom II (x6)をCrosshair IV formulaで組む (その二)

ちょっと前に、Crosshair IV formulaのBIOSに不具合があるかも、と書いた。いろいろいじっている内に、問題の原因が判明した。BIOSが原因ではなく、マザーボードについているボタンの問題であった。

Crosshair IV forumlaの基盤には丸いボタンが4つ付いている。オーバークロック(OC)をするときは、ふつうスケルトン状態で行うので、マザーボードに直接色々なスイッチがあるほうが便利だろう、というベンダーの気遣いだろう。4つの内、2つは電源関係(Power switchとリセット)。両方とも、リセットボタンと同じ構造をしていて、押し込んでも離すと元の状態に戻る。

今回、問題になったのは、残りの2つのボタンで、ひとつは自動OC装置の起動ボタン、もうひとつが隠しコアのunlockerである。最初、unlockerってなんだろう?と思ったが、Athlonの場合を思い出して、すぐに理解した。その昔、AthlonとDuronなどのように、高機能版と廉価版の2種のCPUを同時に売り出すとき、高機能版CPUの回路の一部分にブロックをかけて機能を制限し、廉価版として売り出す、ということをAMDはやっていた。おそらく、Phenom IIも、4コアとか6コアのCPUに制限をかけて、2コアモデルとして安く売出しているのではないだろうか?そういうタイプのCPUを安く買ってきて、core lockを破って高機能CPUとして復活させよう、というのがcore unlockerだと思われる.

この2つのボタンを、リセットボタンのように、指を離したら元に戻ると思い込んでいたのが、問題の原因であった。今日、ボタンを押してみたら、この2つは、オンとオフの2状態を保持する、two-way buttonであることが判明。どうやら今までずっと、自動OC機能と自動core unlock機能をオンにしたままマシンを起動していたようだ。これが原因で、マシンは起動条件を自動的にいろいろ変えて起動し、そのためBIOSの設定がそのつど無視され、書き換えられてしまっていたのであった。

この2つのボタンをオフにしたら、問題はすぐに解決された。解決直後に、Fedora 12 (x86_64)のインストールが問題なく終わり,windows 7とlinuxのdual boot machineが完成したように思われたが、大きな落とし穴が待っていた.ネットワークカード(NIC)がカーネルに認識されていなかったのである。調べると、Crosshair IV formulaはNICを内蔵しているが、それはMarvel Yukon 88E8059というタイプで、これがFedora 12のデフォルトのカーネルでは認識できない、とのことであった。

これを解決するには3種類の方法がある。(1)カーネルの再構築。どうもこの会社のNICはいつもサポートが遅れるようで、以前より話題になっているようだ。このホームページこのホームページを参考にすれば、解決できそう。(2)内蔵NICをあきらめて、ちょっと古めのNICを買ってくる。たぶん、これが一番簡単。でも、また新宿や秋葉原にいかないといけないのが、多少面倒。(3)Fedoraの最新版(Fedora 13)に入れ替える。これは、パッケージをダウンロードしてDVDに焼き、再インストールということになるので、ちょっと時間がかかる。また、Fedora13はIntel Fortran Compiler(IFC)のサポート対象にまだなっていないらしく、インストールが難しいと噂に聞く。

さて、どうしようか?(1)を試しつつもあまりにも面倒臭い場合は、即(2)の線を検討ということになろう。IFCの無い環境は無意味だから、(3)の線は当面ないであろう。

つづく。

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