2013年8月19日月曜日

高峰山の分岐にて:とりあえずは速報

高峰山へ登った。車坂峠にあるホテル内に美味しいレストランがあることがこの間の連休に登ったときに判明し、久しぶりにまた食べたくなったというのと、夏バテを取るために温泉に入りに来たのだ。ひと風呂浴びる前に、汗を軽く流そうということで高峰を目指したのだが、ランプの宿から登ったためハイキングみたいな登山だった。水ノ塔を後ろに見ながら急斜面を20分ほど登る。途中、シュロソウやらヤマネズミの死骸やらいろんなものに出会う。
夏の水ノ塔山。なんとなく赤ザレが広がっているような...
この斜面を登り切った所が高峰ホテルから来る道と合流する地点となっていて、高峰の山頂への分岐になる。マルハナダケブキの黄色が夏の緑の背景にクッキリと浮かび上がってはっとする。きれいな場所だ。
高峰山の分岐地点。

ここで線量およびガンマ線スペクトルを測定してみた。今年の連休に来たときは高峰ホテル(車坂峠)で線量を測定し0.05μSv/hで汚染はほとんどないものと考えた。また、2011年の秋に訪れた時の線量も、佐久平に比べちょっと高い感じはしたが、LB2045特有の零点補正をすれば0.06μSv/hとなり汚染は軽微だと判断した。こういう背景もあったので、どうせたいしたことにはならないだろう、とは思ったが、せっかく器械を持って来たので測るだけ測っておこうと思い直し、検出器部分を地面に向けて5分間、ガンマ線スペクトルの測定を行った。すると驚いたことに、かなりはっきりしたセシウムのピークが現れたのだった!DoseRAE2で線量を見ると0.07-0.10μSv/hとなっていた。「ちょっと高いかも、ここは」と緊張感が走った。

分岐で測定した簡易ガンマ線スペクトル。
高峰は車坂峠よりも南にせり出しているから、きっと高峰山頂付近はもっと汚染が強いだろうと考え、土壌採集はそちらでやることにした。ところが、山頂直前と山頂で線量を測定してみると、各々0.06μSv/hおよび0.04μSv/hとなり、線量がどんどん降下していく結果となった。土壌採取は0.06μSv/hの地点で行ったが、この結果からすると北に戻れば戻る程、死の灰による汚染が強くなるような印象だ。この日は天気の変化やレストランや温泉にいく都合もあり....きちんと調査を続けずに下山してしまった。近々再度調査してみる必要があろう。
高峰山頂上(2091.6m)。山頂での線量は0.04μSv/h。
いままで、NHKで公表された汚染シミュレーションを参考にしていたので、軽井沢から信州側に侵入したプルームは浅間山麓に沿って西側に流れていったと考えていた。とすると、浅間山の「影」となる高峰高原は汚染が弱いはずで、実際今までの線量調査はそれを裏付けるような形になっていた。

しかし、よく考えると、今までの調査は全て南斜面にあたる小諸側、つまり信州側での調査/測定であり、北斜面にある嬬恋つまり群馬側の測定をおろそかにしていた。今回、北に行けばいくほど汚染の気配が強くなる傾向がわかったので、もしかすると放射性プルームは軽井沢から侵入したのみではなく、北軽井沢や嬬恋、鬼押出しなどのある群馬側を這っていったのかもしれない、という感触を持ち始めている。草津や尾瀬の汚染が結構強いらしいという噂は聞いているので、この予想は案外あっているのかもしれない。いずれにせよ、調査を続ける必要がある!

山頂から蓼科を臨む。

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