まずは、八ヶ岳の裾野部分にある屏風山の山頂(1649m)で採取した土壌のガンマ線スペクトルを調べてみた。場所は小淵沢(現在は北杜市というべきだろうか)、つまり山梨県にある。
屏風山は八ヶ岳の南麓に位置する。編笠山への入り口にあたる。 (国土地理院の提供する地図サービスを利用。) |
放射能レベル自体は35 Bq/kg(18時間測定)と低かったのだが、セシウム137のピークが綺麗に浮かび上がったのだ。もちろん、汚染レベルはかなり弱いので、このピークは非常に低い微妙なものだ。(先日の鹿沼土の測定では35 Bq/kgと出たが、そのほとんどがBi-214のピークからの寄与だから、屏風山の場合の放射性セシウムの寄与は35-35、つまり、せいぜい1ベクレル程度以下であろう。)しかし、スペクトルを使って鹿沼土(汚染無しと判定)と比較すると、放射能汚染があることがはっきりと確認できる。
赤いグラフが屏風山のもの、緑のグラフがプロトリーフ社の 種蒔き土のもの。 |
どうやら放射性プルームは甲州にも到達していたようだ。果たして甲府や大月はどうなのだろうか?プルームの拡散分布は連続的になるはずだから、山梨県の汚染地図をつくれば、屏風山周辺の汚染が福島原発事故によるものなのか、それとも核実験やチェルノブイリ事故の名残りなのか、はっきりするだろう。
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