そして、2011年3月に、福島原発からやってきた放射能プルームが降雨によって地面にタッチダウンし、「死の灰」によって再び汚染された。この付近は関東における「最悪のホットスポット」として知られる。内部被曝で苦しむ運命(の可能性)が、住民にのしかかっている。
この二重苦に加え、「三重苦」が手賀沼の近隣の住民に押し付けられた。それは、柏や松戸などで生じた「焼却灰」、つまり高い放射能をもつ廃棄物(8000 Bq/kg以上の放射能汚染)の保管場所に選ばれてしまったのだ。この付近の住民は、昔から汚染との闘いを続けて来たのだろう。報道では、千葉県の運搬トラックを止めようと体を張って阻止しようとしている写真が公表された。たとえば、毎日新聞のものは以下のような感じ。
毎日新聞の記事から。 |
「お上(千葉県)」の測定では、今回運び込んだ「死の灰」は、柏の分が37,500 Bq、松戸の分が11,700 Bqだったという。そして、今後も搬入は続き、毎月200トン近くの量の、高い放射能をもった「死の灰」が手賀沼の処理場に運び込まれることになるという。
当局は今回の処置は「あくまで仮置」で、2015年4月までに運び出すと言っているが、すべては国がつくる最終処分場が建設されるかどうかにかかっている。この計画がこけると、六ヶ所村と同じように、いつまでも(永遠に?)「仮置」することになる。だいたい、最終処分場に選ばれる場所は、こういう「死の灰」を全国から引き受ける地獄のような所になるはずで、誰が名乗りを上げて誘致しようとするだろうか?
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