柏や松戸がホットスポットであることはよく知られているが、その隣りにある印西市が「汚染状況重点調査地域」に指定されていることはあまり知られていない。これは、死の灰による汚染により、年間の線量が1ミリシーベルトを超えてしまった地域だ。線量計が0.23μSv/h以上の値を示す場所と言い換えてもよい。
印西市は印旛沼や手賀沼周辺の農地の土壌調査を行い、その結果を公表している。手賀沼周辺には500-900 Bq/kg程度のセシウム汚染があることは前に書いた。一方、印旛沼周辺は手賀沼よりも低めの、300-700 Bq/kgの汚染があると報告されている。協力者が持って来てくれた印旛沼畔の土を測定してみたが318 Bq/kgという結果となり、おおよそ印西市の調査通りとなり、少し安心していた。この協力者によれば、調査地点での線量は0.14μSv/hだったという(DoseRAE2による測定)。「汚染状況重点調査地域」としては「低い」(もともとこの地域の自然放射線は0.04μSv/h程度だったことを思えば、3.5倍も「強い」わけだが)。
ところが、そこからわずか数キロ離れた場所で採集したという土を測定してみて仰天した。その放射能が、13,000 Bq/kg (!!!)を示したからだ。1万ベクレル/キロを超えたのは、軽井沢の近くにある森泉山(御代田町)以来のことだが、この千葉の汚染土壌は森泉山の汚染10500Bq/kgを軽々と超え、今までの中で最高の汚染値を記録してしまった。福島北部の伊達市が3000-5000Bq/kg、福島南部の本宮市が4000-5000 Bq/kgの汚染であることを考えれば、放射能汚染は東北だけでなく、関東でも非常に深刻であることがわかる。
印旛沼の近くで採集した土壌が 1万3千ベクレル/キロを示した。 |
現地の写真をみると、どうやら農業地帯に点在する丘状の小山のようだ。(調査/採集はこの山の頂上で行ったという。)
1万3千ベクレル/キロ、0.32μSv/hを記録した 印西市のとある地点の様子。 |
柏や松戸の隣りにあるとはいえ、印西市がこのレベルの汚染を示しているということは、ホットスポットの中心には想像もつかない程の強い汚染が広がっている可能性があると、今更ながら驚愕してしまった。
たとえ、農地の除染が行われても、このような森が「セシウム貯蔵所」となって大雨が降る毎に除染された農地に流れ下る可能性があることは否定できないし、さらにこのような1万ベクレル/キロ以上の高レベルの放射能を帯びた汚染土壌はやたらには処分できない。それを手賀沼の終末処理場に運び出したら、あっというまに敷地は汚染泥によって埋め尽くされ、焼却灰を「仮置」するどころではなくなってしまうだろう。(もはや、この場所を行政に通報したとしても、除染はできないということだ。)似たような丘や小山はこの地域には無数にあり、調査を広げれば同様な汚染がたくさんみつかるだろう。東京電力と政府はこの責任をとるべきだと思う。
そういえば、今日はクリスマスイブだった...今年こそ神に心から祈るべき。「日本に未来がありますように」と。
そういえば、今日はクリスマスイブだった...今年こそ神に心から祈るべき。「日本に未来がありますように」と。
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