あることがきっかけで、どうしても録音する必要が生じ、仕方なく本腰入れて調べてみることにした。まず考えたのは、ICレコーダを買って来てそれを受話器に押しあてる方法。これは自分の声ばかりやたらに大きくなって実用に供さない。
そこで、ICレコーダを使って通話内容を録音したいんだけれど、何かいい方法はないか?とヨドバシカメラの店員に相談してみることにした。すると間髪入れずに「これをお勧めします」とこの商品を教えてもらった。
この段階では「ヨドバシカメラ、すごい!」と尊敬の念を抱いていたのだが、これもうまくいかないことがやがて判明する。喜び勇んで家に帰りさっそく試してみると、なんだか最初に試した「あほらしい」方法と大差ない...通話相手の声が非常に小さくほとんど聞き取れない。欠陥品ではないかと思い、交換しようかと思ったが、説明書きをよく読むとなんと「モノラル方式のICレコーダのみに使用できる」と書いてある。買ってきたばかりの自分のICレコーダをみるとステレオ録音方式...これが原因かと落胆する。
返品して録音するのを諦めるか、それとも録音機能をもつ「素晴らしい」電話器に買い替えるか、それともモノラルのICレコーダに買い替えるか、この3択問題に悩みつつ、再度ヨドバシカメラを訪れる。
まずはモノラルのICレコーダを探してみた。たしかにそういう機種はあるのだが、録音記録が機械の中で閉じていて外に持ち出せない!
実は、今回ステレオICレコーダを買ってみてすごく感心したのが音声データの扱いだ。USBメモリのようにICレコーダをPC(のUSB端子)に刺し込み、MP3ファイルとして自由に管理できる。これなら、音声ファイルの整理をPC側で行うことも容易で、ネットにアップしたり、メールで送ったり、バックアップを取ったりと、使い勝手がよい。
ところが、不思議なことに、モノラル録音のICレコーダは、どの会社のどの機種も、音声データを機械の外に「持ち出せない」仕様になっている。つまりデータはレコーダの中に永遠に閉じ込められたままで、PCへ読み出すことができない。ステレオ機種とモノラル機種でどうしてこんな差がつけられているのかまったく理解できない。が、今はそんなことで悩んでいる暇はない。このオプションは諦める。
次に録音機能付きの電話に買い替えできるか、商品ラインアップをざっと見てみたが、余計な機能ばかりが目立って、シンプル電話+録音という構成のものがない。だいたい録音できても、先ほどのモノラルICレコーダと同じで、PCにデータ転送できないので、この選択肢もボツ。
最後に残ったのが「返品して諦める」だったが、諦める前にヨドバシを離れ、秋葉原の電気街に店を構える「プロ」の店で相談してみることにした。すると、「山一電気で、モノラル信号をステレオの左右チャネルに分離するプラグを買えばいい」の一言!山一電気に行って事情を説明すると、「それならこれ。」で決まり。(値段は忘れたが、わずか数百円だったと思う。)
誇らしげにJAPANの刻印が打ってある。 こんな綺麗な部品が、八百屋の野菜のように無造作に、 店頭にたくさん積み上げられて叩き売られているのである。 |
それにしても、日本の電気機器メーカーは消費者の立場に立って、どんな製品が求められているのかよく調べてから、製品開発するべきだろう。
ということで、電話機に録音機能がないがために、我が家の生まれかわった録音可能電話機は次のような姿となった。
しかし、電話機を開発しているメーカーが、最初からSDカードかなにかに録音データを保存するような電話機を最初から作ってくれていたら、こんなことにはならなかったのだ!そんな商品、ちょっとしたエンジニアなら簡単につくれるだろうに!(自分で作ってみようか?)それとも、法律か規制かなにかで作りたくてもつくれないのだろうか?あるいは、とある団体から作るなと圧力でも受けているのだろうか?
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