先日の名古屋のデータの解析を行った。まず数値化して、グラフ化し、バックグランドの寄与を抜いて表示してみた。
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LB2045による測定(バックグランドは抜いた)
矢印はセシウム134,137のガンマ線の位置。 |
先日写真を見た印象として「なんとなく構造が見える」と書いたが、こうしてグラフに打ち出してみると「三兄弟」のピークが見えるような気がする....ただ、汚染が軽微であることは確かで、スペクトルの山の形はそれほどはっきり見えているわけではない。(グラフでは縦軸を拡大して引き延ばし、強調している。)ただ、測定時間を20分から60分程度にまで延長したら、山が形づくられてしまいそうな感じは受ける。
ある意味、これはショックだ。この土は名古屋城の近辺で採集したものだが、福島原発から飛散した放射性セシウムは、名古屋の土まで汚染している可能性が高くなってきた...(実は、よく調べたら
愛知のお茶からはどうもセシウムが検出されているようだから、これは当然の結果かもしれない。)
愛知県、あるいは名古屋市は、ゲルマを使った長時間測定で白黒つけるべきだろう。しかし、中途半端にやってはいけないと思う。LB2045で測定してこの程度なのだから、汚染が軽微なのはすでに確かだ。ということは、かなり精密なゲルマ測定を(1時間とか5時間とかかけて)やって、丁寧に検証する姿勢が(科学的には)肝要だろう。
ちなみに、同じようなスペクトルに見えた佐久(長野)のグラフは次のようになった。
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セシウムの3ピークらしきものはあるが、
名古屋よりは構造がのっぺり
矢印はセシウム134,137のガンマ線の位置。 |
以前議論したように、佐久の土壌スペクトルにも三兄弟らしきピークは見え隠れするが、名古屋に比べると、構造がのっぺりしていて際立った感じがしない。汚染はかなり弱いとは思うが、これもゲルマによる長時間測定で確認する必要があるだろう。長野県や佐久市が税金を使うべきは、こういう緻密な測定だ。(追記:
名古屋市議員の方が7月にゲルマですでに測定なさっていたようだ。やっぱり、微量の汚染があるという結果だったそうだ。)
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