2012年2月14日火曜日

ふるさとの歌と放射能廃棄物

先日の「さよなら原発」の集会で、藤波心ちゃんが歌った「ふるさと」の歌。この歌は不思議な力があるようで、日本人の心が迷ったり、窮地に陥った時に自然と歌われ、私たちを勇気づけてくれる。(この歌を報道しなかったマスメディアが我々に送ったメッセージは明らかだ:彼らはスイシンジャーだ。)

ふるさとの歌は信州中野出身の高野辰之の作詞だといわれている。高野が東京に出てから、ふるさと北信の美しい風景を思い浮かべながら書いた詩に違いあるまい。その気持ちはよくわかる。

ところで、この「ふるさと」の舞台となった現在の信州中野市永江付近に、飯山陸送という会社が所有する廃棄物処理場がある。驚くべきことに、長野県は、佐久/小諸に加え、この場所にも放射性焼却灰を捨てているという。しかも、汚染のひどい関東からの持ち込みだという。


信じられない...「日本人のこころ」ともいえる「ふるさと」の舞台を汚してなにが嬉しいのだろうか?

長野県は観光と農林業とによって(一部の業者だけではなく)県民全員に豊かさをもたらすことができるのに、県庁は自ら進んでこの道を閉ざそうとしている。愚行だ、これは明らかに愚行だ。

ふるさとの歌を愛する人たちは、長野県の愚行を正してやってください。心からのお願いです。


  志を果たして いつの日にか帰らん。山は靑き故郷、水は淸き故郷


高野が生きていれば、きっとこう言うだろう。「日本の水は限りなく清くなくてはならぬ。そして、山は限りなく青くなくてはならぬ。『基準値以下なら大丈夫』などとほざく、志の低い輩は日本人に非ざるなり」と。

4 件のコメント:

enniethebear さんのコメント...

長野県の対応は私の住む神奈川県のそれよりひどいと思います。

1.廃棄物を受け入れることが送り出す元を支援する効果が全く見えません。 単なる営利事業に見えます。 (神奈川県の場合、被災地を実質的かつ精神的に支援する効果が少しは期待できます。 本質は国の恫喝かも。)

2.受入量のリミットが規定されていません。(排出濃度規制だけで総量規制が無かった時代の公害の悪夢が。)

3.少なくとも150年(137Csが1/32に減衰)程度は大地震に耐え、水密が保証されるコンテナに入れないと・・・。 小型のコンクリート箱として設計できますが、そこまでコストをかけないのでは? (神奈川方式は、私見では超楽観的に見て耐用90年程度で、これでは不十分です。)

4.飲料水、農業用水を汚染する危険のある土地に最終処分場など正気の沙汰ではありません。 (神奈川方式では汚染が発生すれば東京湾で、飲料水、農業用水には混入しませんがこれもダメです。)

結局、汚染の危険をおかして保管してもよい処分場所は存在しないのです。 されば、現状では除染困難な場所で吸着済みのゼオライトの山の隣で永久の眠りについていただくしかないと思います。 (ゼオライトはどうするのでしょう。)

皆(私を含む)の力で長野県を覚醒させねばなりません。

セラミックで焼き固めた廃棄物を第2宇宙速度以上に加速して太陽に送るエイトナイン以上の信頼性をもつ電磁誘導砲は、私の学生時代からの奇人の夢です。

kuzzila さんのコメント...

enniethebearさん、

コメントありがとうございます。

ちょっとずれてしまいますが、この件を調べていて気がついたことを書いておきます。

猪瀬直樹氏は今でこそ副知事なんて職業についてますが、もともとは長野市生まれで、長野高校、信州大学と生粋の信州人だったはずです。実は、ふるさとの歌の作詞者を調べたのも彼だという話。猪瀬氏は、長野のこの問題のことを知っているのかどうか?

なーや さんのコメント...

佐久市と小諸市の間にある浄水場から出たセシウムの混ざった焼却灰の最終処分場うちから3キロの辺にあります・・・
 「少なくとも150年(137Csが1/32に減衰)程度は大地震に耐え、水密が保証されるコンテナ」には見えません。周囲には畑と田園しかないような場所です(逆に住宅がないから住民運動なども起こりずらい気がします)
このあたりに可燃ゴミの焼却施設があるのですが建設された当初近隣の住民に対して迷惑をかけるとして慰め料みたいなものを出していたらしいです(真相は闇の中でが)・・・

米軍基地の土地貸借料とかでも同じことが言えると思いますが、土地を貸してお金を頂いている癒着している方々だったり、結局お金、モノで解決されてしまうことが多いんですよね。きっと一度甘い汁を吸わされてしまうと信念を貫くのって難しいんだろうなっておもいます。

enniethebear さんのコメント...

私の2月14日のコメントに誤りがありました。 お詫びし、訂正させて下さい。

1.神奈川県が予定している最終処分場の場合、汚染物質が滲出すると東京湾ではなく相模湾に流入することになります。

2.中野市の硲処分場には1400トンの受入れが計画されています。 リミットは発表されていました。

誤った情報を提供し、申し訳ありません。 以後、気を付けます。

なお、中野市の硲処分場の場合、企業側の計画通りであれば、1400トン受入時の放射性セシウムの総量の最大値は0.9mg程度に達します。