ちなみに、採取場所の地表面の線量をRD1503で測定すると、修正値で0.07μSv/h程度。普通はこの数字を見て「安全かな」とか「ちょっと安心した」と思うだろう。実際、自分もそう思ってきた。
ところが、LB2045(NaIシンチレータ)で測定すると、一つ上の次元で汚染度合いを見ることになる。それは、以前千葉県の土壌汚染を調べた、この方のブログを見て感じたことだ。
やはり、γ線のスペクトルを見るということがとても大事だ。セシウム三兄弟の3つのピークが綺麗に見えるかどうかで、まず汚染の有無(これは、0/1、あるいはYes/Noの問いであり、その中間はあり得ない)を確かめることが先決。その上で、そのピークの大きさが大きいか小さいかを確かめる(これはBqやBq/kgを算出するということに相当)。さらに、ガイガーを使ってその場の線量を測る、あるいはBqとSvの変換を行う。(これは外部被曝の目安になるので、やっぱり必要な測定)。つまり、今までとは、まったく逆の手順でセシウム汚染を理解していく必要があると痛感している「今日この頃」だ。
スペクトルのプロファイルを読み取って数値化し、エクセルでまとめ、以前議論した他の地点のデータと比較して見た。結果は次の図の通り。
横軸はエネルギーに相当(keV)。縦軸はcps(count per second)に比例する値。 グラフの色と場所の関係は次の通り。緑は市原、水色が今回測定した川崎、 紫が船橋、そして赤が佐久。 |
3本のピーク(山)が立っているが、左からセシウム134の604keVのγ線、セシウム137の660keVのγ線、セシウム134の800keVのγ線に相当する。山があるということは、そのγ線がたくさん出ているということで、放射性セシウムにより汚染されているということを意味する。そして、放射能が高い程、ベクレル数が大きくなるわけだが、それは山の高さや面積が大きくなることに対応する。
まず、川崎の土壌はきれいにセシウム三兄弟のピークをもっていることがわかる(水色のグラフ)。つまり、福島原発の原子炉の中にあった放射性セシウムによって、川崎の土は見事に汚染されているということだ。
次に、その汚染具合だが、興味深いことに、船橋の汚染レベルとぴったり一致しているように見える。川崎と船橋を囲む円が「等放射能線」になっているとすれば、その円の中心は東京中心部だ。ということは、汚染のピークは東京の中心部にあると言うことなのかもしれない。これを確認することは、緊急の研究課題だと思う。
実際、3月に測定された空間降下物の量を見ると、都庁での値が、横浜市や千葉市よりもずっと多い。また横浜と千葉の降下量はだいたい同じだ。東京駅周辺や上野公園の線量が比較的高い(0.2μSv/h程度)という学生からの報告もあることから、この予想、つまり汚染中心は東京にあると言う説、は当たっているような気がする。
ちなみに、川崎の土の汚染度合いは312Bq/kg、船橋は341Bq/kgという値をLB2045は示している。その絶対値はともかく、汚染レベルを理解する上で参考になる値だろう。さらに、どちらもガイガーカウンタで測定すると0.07μSv/h程度だという点も共通している。
実際、3月に測定された空間降下物の量を見ると、都庁での値が、横浜市や千葉市よりもずっと多い。また横浜と千葉の降下量はだいたい同じだ。東京駅周辺や上野公園の線量が比較的高い(0.2μSv/h程度)という学生からの報告もあることから、この予想、つまり汚染中心は東京にあると言う説、は当たっているような気がする。
ちなみに、川崎の土の汚染度合いは312Bq/kg、船橋は341Bq/kgという値をLB2045は示している。その絶対値はともかく、汚染レベルを理解する上で参考になる値だろう。さらに、どちらもガイガーカウンタで測定すると0.07μSv/h程度だという点も共通している。
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