2012年4月14日土曜日

名古屋の再評価:関西を基準として

さっそく、篠山のスペクトルを基準に、名古屋のγ線スペクトルを再解析してみた。

兵庫篠山を基準とした名古屋城近くの土壌のγ線スペクトル。
セシウム三兄弟のピーク構造はチャネル番号(横軸)の21、27、そして44番に相当するが、顕著な構造は見えていない。ピークらしきものがあちこちに見えてはいるが、セシウムのピーク位置からはずれているように思う。(19番のピークは自然放射性元素のビスマス214のものだろうか?)この機械の精度では、これがセシウム三兄弟の構造からくるものだとはいえないだろう。ゲルマニウムを使ったγ線検出器で測定するまではなんともいえないが、汚染は無いか軽微であるという結論は出していいと思う。

ちなみに、関西を基準にしても、東京のセシウム汚染にはなんの影響もないことを確認しておこう。皇居の北の丸で採集した土壌のスペクトルは次のようになる。
皇居北の丸の土壌のγ線スペクトル。
セシウム三兄弟の構造がはっきりわかる。
この場所はだいたい500 Bq/kgの汚染。
セシウム三兄弟のピーク構造がくっきりと浮かび上がる。事故から一年ほど経過した時点では(採集したのは先の冬)、左二本のピークの高さはほぼ同じで、右のピークは少し低めにでるのが特徴といえるだろう。ピークの場所は左から21、27、そして44番チャネルの位置となる。名古屋のスペクトルは、このセシウム汚染のパターンとは明らかに異なることがわかるだろう。


0 件のコメント: