Youtubeはすごい。ワーキングプアの話とか、アルゴリズム体操とか、くだらないものも含めて、「最近」の日本の話の多くは、ここで情報を仕入れた。もちろん、それ以外に、ロナウドの絶技や、最近のM.J.Foxの様子なんかも見る事ができる。日本にいたらわからないもの、日本にいないとわからないもの、両方取り混ぜて、とにかく見ておもしろいものが、検索のやりかたをうまく工夫するだけで、たくさん出てくる。
その中でもこの一年間お世話になっているのが、クレヨンしんちゃん(恥ずかしながら)。以前、新潟大の共同研究者とお酒を飲んだとき、「クレヨンしんちゃん面白いですね。」といったら、「うちの息子たちには見せないようにしてるんです....」とぽつりといわれてしまった。がそれはともかくとして、日本にいる熱心のファンの方のおかげで、放映してから一日を経ずしてアップされるのが嬉しい。実は、youtubeで見始める前は、件の新潟大の先生と同じく、この漫画は下品でくだらない、と先入観のまま見下していた。(まあ、実際かなり下品だが....) ところが、初めて見てみると、一発ではまってしまったのである。というのは、この漫画は日本の季節感がよく出ていて、外国にいて「鑑賞」すると、妙に心が満たされるのである。夏になれば、海水浴や登山の話、秋になったら台風、冬はおでんやスキーの話、そして春はゴールデンウィークの渋滞やら、梅雨入りの話など、ほんとうに現代の日本の(関東近辺)の日常そのものだ。懐かしいし、笑いの機微も日本語なら完璧だし、BBCやITV、さてはハリウッドのコメディを見ても掴みきれない「エッセンス」を丸ごと自分に取り込めるのが嬉しい。(英語をもっと勉強せよ、と言われればそれまでだが、そうするとイギリス人になってしまう.....それは、やっぱり嫌だ、なぜかわからないが。)このクレヨンしんちゃんの一コマに、「のだめかんたーびれ」という言葉がふっと出て来た。「なんだそりゃ?????」
この間日本に帰ったとき、やっと「のだめカンタービレ」というドラマがあることが判明。早速そのDVDの一部を手に入れることができた。おもしろい!もちろん、くだらん馬鹿話のところがおかしい、というのもあるが、音楽と物理、互いに世の役にたつとは到底思われていないものに己の人生を賭け、報われる日がいつくるかもわからない中、毎日を地道な努力を積み重ねることだけに費やす。「楽しいとおもうことをやるだけ」という一言が台詞にあった。よくわかる。人間はこれをやってないと、心が摩耗してしまう。逆に、おもしろいと思う事は、とことんやることができる。小さい子供はこれができるのだが、大人になってもこれは必要だと思う。
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