そろそろ後期の講義の準備をしようと思い、散歩がてら、駅近くの公立図書館へいってみた。建物は外から見ると立派に見えて、有栖川公園にある都の中央図書館とまではいかないまでも、それなりの広さがあるかな、と期待したのだが、存外にも、中はぎゅうぎゅうであった。でも、みんな勉強熱心で、とても感心した。
さすがに東京の図書館は結構いい本がおいてある。今回はAndrew Knollの本、「生命:最初の30億年」を借りた。このタイトルは、同じハーバードの教授だったSteven Weinbergの名著「宇宙創世:最初の3分間」のパロディだと思う。Knollは、現在最高の地質学者だ、とタイム誌で褒められたらしい。物理でいうと、プリンストンのWittenに相当する感じなんだろう。だとすると、かなりすごい。
Knollは、ハーバード大学地質学科の教授であると共に、NASAの主任研究員で、おまけに彼の書いた本は生物に関してである。この3つを結びつけるのが、天体生物学(Astrobiology)という新しい分野らしい。地質学では、岩石や、その中に含まれる化石を調べ、古代の地球環境について知識を得ようとする。これを地球誕生の極限まで引っ張っていくと、生命の起源の研究になる。生命がまだ発生していない地球というのは、火星やガニメデなど、その辺にある惑星や衛生なんかと同じ、あるいは類似の環境と見なせる。現在の惑星探査は、生物
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