2012年8月19日日曜日

東京の微地形

東京の微妙な高低差がセシウム汚染の高低と一致しているのではないか?という予想を以前立てた。(東大駒場での検証調査はこちら。)

そこで最近は東京の地形についての勉強を行っていた。実は、「東京の高低差を知る散歩」が最近巷で流行っているそうで、驚いた。実際、神田(神保町)の本屋に行ってみたら、関連する本がうず高く詰まれていた。雑誌でも取り上げられている程で、これほどまでに注目を浴びているとは知らなかった。(しかし、セシウム汚染との関連性についてはまったく議論はなされていない。)

数冊、江戸/東京地形学に関する本を購入して読んでみた。東京の凸凹がどうしてできたのか、簡単な説明があった。例えば、セシウム汚染の高かった東大本郷キャンパス。ここは、上野の不忍池や、神保町のある神田、あるいは東京ドームのある水道橋の辺りから見て随分高台にある。この高台は本郷台地と呼ばれているそうだ。この台地は、2つの川によって地面がえぐりとられた河岸段丘のようなものらしい。そのひとつは、不忍池に流れ込んでいた古石神井川(あるいは入間川)という川。もうひとつが、現在九段下あたりを流れる日本橋川(旧平川あるいは小石川)に対応するもの。

東京の大地は、周期的に訪れる氷河期によって海面下に水没したり、陸地化したりを繰り返しているらしい。(つまり、温暖化によって極地方の氷が溶けると、水没する可能性が高い。)氷河期になると、陸地化し、河川によって谷が刻まれる。その途中で、温暖化(間氷期)が始まると再び水没して、谷は土砂によって埋められ平らな海底地形となる。この繰り返しにより、地形が複雑に入り組んで出来上がったのが現在の東京の凸凹だということだ。

この凸凹地形は、5m程度の精度で等高線を張らないと見えて来ないので、通常の地図では見えにくい。そこで、google earthを利用して、微妙な東京の高低差を表現したのが、この「Ground Interface」というサービスだ。その表現力は素晴らしい。これからの研究に生かしていこうと思う。

Ground Interfaceを利用した
東京の凸凹地図

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