2013年3月15日金曜日

パンスターズ彗星を狙う

パンスターズ彗星を狙っている。が、このところの忙しさのため、予習がままならない。天気が良い日だけ、出たとこ勝負でカメラを西の低空に向けてみても、なかなかうまくいかない。最大高度が予想よりもかなり低めになりそうだ、という報告を2月に聞いてからは、なおのこと集中力を欠いての観測をだらだらと続けていた。

とにかく難しい。日没直後の明るい空で、星座の目印も無いまま、暗い天体を探さなければならないからだ。2月末には、水星の撮影にもチャレンジしたが失敗した。
18:01, Feb. 26, 2013
西の空に水星と火星を狙うも失敗
18:05, Feb. 28, 2013
富士と夕焼け
(水星と彗星の撮影には失敗)
ところが、3/11になって、ついに観測できた、との報告があり、にわかに「そぞろ神のものにつきて心狂わせ」られる。

3月12日、まさに晴天の夕暮れの日!ところがこともあろうに、間抜けにも夕飯の買い物に出かけてしまったのであった....家の前の坂道を車で下りながら、「ああいい眺めだ。富士がきれいだな。彗星見えたりしてないかな?」などと脇見運転しながら探しても、とうてい見つかるはずはなし。買い物より戻り、自宅の玄関の戸を開ける頃には、辺りは暗くなりにけり。7時のニュースが既に始まっていた。翌日、六本木ヒルズからも観測できたとの報道を知り、地団駄を踏んで悔しがるはめになる。

3月13日。暴風と化した春風が吹きすさぶ中、唯一人、国分寺崖線の頂きに仁王立ちして観測をする。富士は黒雲の中に隠れて見えず。が、その真上に雲の切れ目あり。一縷の望みをかけて、何度も撮影を試みるが、いっこうに彗星らしきものは写らず。かなり暗くなったとき、新月ちょい過ぎの細い月が雲間に浮かび上がった。きっとこの近くにあるはず、とシャッターを切る、広角レンズを置き忘れ、望遠のままだったことに気付く。手ブレひどし。
手ブレの新月(18:30, Mar. 13, 2013)
パンスターズ彗星はこの左下にあったはず...
翌日のネットに、目黒の観測家があの雲の切れ目に彗星を捉えた写真がアップされていて衝撃を受ける。「ああ、もし広角でとっていたら」と思っても、後悔先に立たず。

そして本日、3月14日。午後に晴れると聞いて、多摩丘陵に登って待ち構えていたが、丹沢、富士の上には厚く真っ黒な雲がたなびいて、新月すら見えぬ状況。今日の新月は、昨日に比べれば相当高度は高くなっているはずなので、雲の厚さは昨日の数倍はあるはず。あきらめざるをえず。帰り際、雲の切れ目に新月がほんの一瞬顔を出す。慌ててカメラを組み立て直し撮影す。手ぶらで戻るのは癪に障っただけなり。
雲間の新月(Mar. 14, 2013)
あまのはら、ふりさけみれば、木星の輝きあまりに見事にて、カメラを回して写したり。ガリレオの4つの衛星、皆見えたり。
18:43, Mar. 14, 2013
木星とガリレオ衛星
(上から、ガニメデ、木星、エウロパ、イオ、カリストの順)

3月15日:朝方は雲が広がっていた。富士は見えなかった。昼過ぎから青空は広がり始め、期待が高まる。しかし、日暮れの頃になると、西の空に雲がたなびき、絶好とは言い難い感じに。隣りで撮影している人がいたが、6:30pmを越えた辺りであきらめたのか、早々と帰っていった。7時まで粘ったが、結局彗星の位置はまったく見当もつかず。残念!

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