2018年9月4日火曜日

高尾自然科学博物館の閉館と再開

シムライノデの(唯一の)群生地を東京で発見した渡嘉敷裕氏の所属を調べているうちに、東京都立高尾自然科学博物館のことについて知ることとなった。渡嘉敷氏はこの博物館に所属していたと思われる(博物館の沿革を読むと、どうやら館長ではなかったようだ)。

この博物館は平成16年、すなわち2004年に廃館となっている。理由は東京都の財政難であった。この時期の都知事は誰か調べてみると、またもや登場、石原慎太郎氏である。渡嘉敷氏の研究拠点を奪ったのも、渡嘉敷氏が発見したシムライノデの群生地を破壊するよう指示したのも石原氏だったということだ。調べていて、これにはショックを受けた。

ただ、高尾、多摩の人々の温かい支援を受けて、この博物館は2015年に「Takao 599 museum」として再開したのは、嬉しい限りである。貴重な資料、標本、所蔵品がそのまま移管されたようで、一安心である。一方で、ブラジルの国立博物館は気の毒である。この火事も予算削減が原因で、そのきっかけがオリンピック開催による財政難だというから、石原さんと関係ないわけではないかもしれない。

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