2013年12月29日日曜日

英国旅行(1)

今年の英国のクリスマスは大水害に見舞われ、大変なことになっている。とりわけ、英国本島の南半分の被害がひどいようだ。

実はこの水害の直前に英国に仕事で行った。その時に見た穏やかな秋色の気配からの、変わりように驚きが隠せずにいる。水害が襲う前の南イングランドの様子を、ここに記録しておきたい。

今回ヒースローで借りたレンタカーは、フォードのC-MAX。店員に強く進められてディーゼル車を試してみることになった。欧州では環境問題に対処するため、ハイブリッドではなく新型のディーゼルを推奨しているらしい。でもコンソールに表示される燃費はMPG(mile per galon)...日本で使うkm/Lにいちいち換算するのは面倒で、結局燃費はいいのか悪いのかわからずじまいに。ただ、3日走りまくっても、給油は一回も必要なかった。
ガーデンセンターの駐車場にて。
この車で南イングランドを走り回ってみたら、英国は紅葉の最中にあることが判明した。久しぶりの英国の秋を楽しむことができた。

お昼の紅茶を飲みに、とある村へ出かける。ここは18世紀のある有名な博物学者が暮らしていたところで、彼の屋敷が博物館として現存している。彼の墓も村の教会にある。ここから、高速で30分程走って、以前暮らしていた村に行ってみた。細かいところで変化はあるものの、基本的な風景はまったく変わってない。懐かしく思うよりも前に、完全にタイムスリップして、あたかもあの頃に戻ってしまったような錯覚を覚えた。ガーデンセンターでウェリントンブーツを購入し、毎日散歩に行っていた丘陵地帯へいった。この丘陵には、平原、森林、湖、砂地(大昔の砂浜の跡)など様々な場所があって、今日はどこに行こうかと、楽しみながら行き先を決めたものだ。

遠くにSouthdownsを臨む丘の尾根。

この場所を撮った4年前の写真はこちら。
砂の道は、大昔の砂浜だった場所。
現在は、乗馬用の道として利用されている。
秋も深まり、空気はひんやりして、今にも雨が降りそうな気配があった。典型的な、英国の晩秋の気候だと思う。丘を下りて森の中に入ってみると、黄葉が綺麗な木々がところどころに散らばっている。日本の紅葉とちがって、一色に染まるようなことはない。英国は気温の変化が日本ほど劇的には起きないのが原因だろう。とはいえ、これが英国の秋の表現であり、それはそれで心和む。特に、森の中にひとり迷い込む感じは、ほんとうに久しぶりで、心地よかった。



この穏やかな南イングランドの自然が、クリスマスの日に到来した嵐のせいで水没したなんて信じられない。

ところで、丘の上で放射線量を測定してみると0.03-0.04 μSv/hだった。東京も原発事故前なら、こういう値が出ていたはずなのだ...

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