2012年5月20日日曜日

金環食への最後の準備:シミュレーション

ちょっと寝坊してしまったが、明日の金環食に合わせて午前7時頃の太陽の高度や、明るさなどの確認を行った。tenki.jpでは現在の天気は「晴れ」となっているが、アメダスの日照量を見ると「0」。多分、明日の朝の「曇り空」というのに多少は似ているだろうと思われる。(もしかすると、もう少し雲が厚いかもしれないが。)そこで、このチャンスを生かして、曇り空で太陽がどんな風に撮影できるか試してみることにした。

まず全景から。通常の広角レンズを使っての風景写真。iso800, 1/500secで撮影。画像処理で露出を抑えて太陽の位置をはっきりさせたもの。
金環食前日の朝の天気。7:30amころ撮影。
肉眼で見ても「曇り空」の状況。雲の向こうに太陽が光っているのは分かるが、青空に輝く眩しい太陽という姿からはほど遠い。白い太陽だった。

まず説明書通りの設定で撮ってみる。ND100,000(ND1E5)フィルターを用いて、iso100, 1/2000sec, f/8.0。これと同じ設定で、快晴のときの太陽を撮ったのは昨日のこちらの写真。一方、薄曇りではどうなるかというと、下の写真のようになった。
ND1E5, iso100, 1/2000sec, f/8.0
真っ暗(でも微かに太陽は写っている)。ファインダーに入れるのを最初は諦めてしまったほどだった。画像処理してもどうにもならないレベル。ただ、どのくらい欠けてきたか程度だったらなんとか記録できるかも。とはいえ、この設定で記録するのは間抜けなので、少し設定を変更してみた。

ND1E5, iso100, 1/100sec, f/8.0
だいぶ良くなってきた。少なくとも、金環食で一番大切な「太陽の形」がわかるようになった。黒点に関しても、画像処理すればなんとかなる感じ。1/100秒だとちょっと長過ぎるようで、露出オーバー気味。1/200秒くらいが丁度よいような気がする。つまり、薄曇りの日は、ND1E5を使った場合には1/10程度まで光量が落ちるということだろう。ということは、ND10,000を使って1/2000秒でとってもいいということになる。しかし、フィルターで暗くしすぎた光を画像処理でなんとかするよりは、もともとの光の持っている情報をうまく利用した方がいいような気もする。

残念ながらND10,000は手に入らなかった。が、幸いなことに、ND400 x ND16 x ND4の組み合わせで、ND25,600(ND2.56E4)を作ることができる。さっそく撮影し、ND1E5の場合と比較してみた。
フィルター以外は、同じ条件(iso100, 1/1000sec, f/8.0)で撮影した
5/20朝の太陽の様子。左がND2.56E4、右がND1E5。
やはり、25600分の1の方が明るくかつ、きれいに撮れる。黒点の滲みなんかもちゃんとわかる。明日の朝、もし同じように雲がかかっていたら、ND2.56E4でやってみようと思う。一応、今晩は試す撮影条件のリストを徹底的に書き出しておいて、当日は考える事無く「これがだめなら、あれを」と言った具合に淡々と試していく体勢にしておこう。

一番大切なのは「欠け具合」であって、黒点の観察ではないことを忘れそうであった。太陽さえ空に出て来てくれたら、とにかくそれで満足だ。(神様お願いします。)

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