7/24の午後、軽井沢の5つの地点で、ガイガーカウンタJB4020(中国製)による空間(および地表)線量の測定を行った。測定地点は、碓氷峠の峠町と見晴台、ショーの教会、そして軽井沢町役場と軽井沢病院。ちなみに、最初の3つは離山の東に位置し、最後の2つは西に位置する。私の推論では、離山を境界にして軽井沢地区の汚染レベルは2つに大別できると思う。
もっとも汚染の高かったのは、碓氷峠だった。峠町も見晴台も補正値にして0.22μSv/hを記録した。30秒平均だと最大で0.39μSV/h(生データ)も記録している。こういう値を見たのは初めてだ。
最初に、峠町のとある茶屋に行く。
とある茶屋のベランダで、ちから餅を食べる。 |
名物のちから餅を食べる(¥400)。たくさんの種類があって目移りしたが、今回はアンコを頼んだ。(「次回」があることを祈る....)美味しいだけに、涙がでる。誇らしげに「地元湧き水を使った珈琲」とメニューにあった。それが仇になるとは。科学者であるから、この程度の汚染では健康被害は無いとは信じているが、ちょっと「地元湧き水」を飲む気にはなれなかった。ちから餅を一皿食べるだけで、精一杯であった。ちなみに、この茶店のベランダで測定を行った。緑が濃く、涼しい風が心地よい。午後の碓氷峠は人影もまばらで、静かだった。
ベランダからの眺め。いつもの夏の軽井沢の風景なのだが... |
しかし、高い数値が計測されるたびに、その空気がひどく汚染されていることを思い起こさせた。呼吸を止めたくなるような衝動が襲い、「自分は科学者なんだ。このくらい大丈夫だ」と言い聞かせた。
峠町の茶店にて空間線量を測定する。 |
この茶屋の駐車場に車を止めさせてもらい、見晴し台まで歩いて向かう。友人の結婚式を行った熊野神社を横目に中山道を下る。彼もまさか自分の人生の節目の場所がこうなるとは思っても見なかっただろう。うっそうとした森を抜けると、視界が開け、横川、妙義方面の山々が見渡せる見晴台についた。
天気は悪い。じめじめしていて、降水量が多いのがわかる。風は涼しいというより、ちょっと寒いくらい。この地理的な特性のせいで、この地がひどく汚染されたのだ。セシウムクラウドとそこからの降雨は、気流上昇に伴う飽和水蒸気量の減少により、この碓氷峠で生じたのだと思う。風景の美しさを感じる度に、東電への怒りがわき上がる。もっと美しい福島や那須の大地では、もっと激しく感じることだろう。測定地点は、県境の標柱の元の地表で行った。ここでも、補正値にして0.22μSv/hが観測された。
測定地点。地面に置いて測定。 |
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