2012年1月16日月曜日

福島で空中降下物の放射能レベルが上がったこと:続報

正月に福島の降下物中の放射線レベルが10倍ほどに跳ね上がった件で、追加の情報を。

マスメディアではまったく報道がないので、ネットで色々見てみたり、友人と議論をしてみたところ、「火の消えた原発」から放射性セシウムだけが飛び出て来ているのではないか?という考えを持っている人が結構いるようで、ちょっと驚いた。たしかに、その可能性はないとはいえないが、どうやったら原子炉内のセシウム137、134を、福島市全域に降らすことができるのだろう?

結局、揮発性の高い放射性物質(主にヨウ素131とセシウム134,137)が日本中に飛び散ったのはベントしたからだ。「ベント」というのは、高圧になった原子炉から空気を逃すことだから、爆発して穴だらけとなり低圧になった現在の1、2、3号機の原子炉からまたベントすることは不可能だろうし、ベントする理由がわからない。(ベントは原子炉を守るためにやるわけだから。)しかも、メルトスルーしていることが明らかとなった核燃料は、もう炉内にないから、炉内の温度は政府のいうところの「冷温状態」にある。これまで一年近くもの間、穴だらけとなった原子炉から、正月の2日だけ、急に10倍のセシウムが飛ぶことも考え難ければ、それが原発から80キロ離れた福島だけに飛ぶのもちょっと考えにくい。なにかあるとすれば、小出先生が言うように、メルトスルーした核燃料が地下水脈などに当たって水蒸気爆発を起こし、環境に飛び出すことだ。核燃料自体は崩壊熱で数千度になっているはずで、臨界と非臨界の間を行ったり来たりしているか、あるいは自発核分裂が起きているだろう。とすれば、ヨウ素もセシウムもたくさん作られているだろう。(とはいえ、この場合はセシウム134の量が低く出る可能性が高いらしい。)

4号機の使用済み燃料プールというのも、結局は核燃料の状態にポイントがあるわけで、水に浸る浸らないの違いがあるにせよ、上の考察で十分なはずだ。

ヨウ素131がなく、セシウム134と137がほぼ1:1の割合で観測されているということは、3/15あたりのベントで原子炉から放出された放射能物質が、福島周辺で再循環していると考えるのが、いちばんあり得る話だと思う。(もちろん、私には、100%とはいえないわけで、見過ごしている要素もあるかもしれないが。)

ちなみに、今日までの更新データをみると、福島の降下物中の放射線レベルは、かなり減衰してきている。レベルが上昇した日付の特殊性を考えると、焚き火を一番疑いたいが、気象的なものなのかもしれない、というのは以前書いた通りだ。


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