2011年5月19日木曜日

蛍光灯はどういう仕組みなのか?:放電

ということで、LED電球の発光の仕組みと、そのスペクトルパターンの成因がわかった。蛍光灯と随分ちがうわけだが、では蛍光灯はそもそもどういう仕組みで光っているのか?

蛍光灯は、絶縁破壊の実験の延長で発明された「製品」といえよう。

小学校の理科では、電流が流れるものを導体、流れないモノは絶縁体という具合に、世の中の物を2つに分類しようと頑張った。落雷を防ぐ時、ゴム長靴を履いていれば安全とか、そういう話もこの関連で聞いたような気がする。しかし、19世紀の終わりには、すでに導体、絶縁体なんてものはそもそもなくて、全ての物質は導体になりえる、ということが判明した。つまり、ゴムだって電流は流れるのである。ただし、流す時にはものすごく高電圧を印加してやらないといけないのだが。

絶縁体に高電圧をかけて電流を無理矢理流すことを、「絶縁破壊」というが、この言い回しは、その昔、物質を導体と絶縁体に分けた名残りにすぎない。20世紀になって、半導体(そもそもは、導体でも絶縁体でもないもの、という意味だろう)とか、超伝導体(特に高温超伝導体の多くは、常温では絶縁体なのに、超低温で超伝導となる)が発見されるや、導体/絶縁体の区別は昔程きれいにはいかなくなった。

19世紀の絶縁破壊の実験で、もっとも興味がもたれたのが、空気の絶縁破壊だった。つまり、空気中に電気を流そう、という実験である。実は雷がそれである。(ちなみに、絶縁破壊の臨界電圧はゴムの方が空気よりも低い。つまり、空気の絶縁破壊である雷は、簡単にゴムを絶縁破壊できるということだ。簡単にいうと、ゴム長を履いている人も、落雷で簡単に死ぬことができる、という意味。よく水田の見回りで農夫が落雷を受ける事故があるが、水田に行くときはたいてい長靴を履いてでかけるものだ。)空気の絶縁破壊を「放電」という。

19世紀の物理学者は、減圧すると放電電圧が下がることに気がついた。空気の存在自体が放電と関係あることに気がついたのだった。究極は「真空」であるが、真空中を電流は流れるのかどうか?この問題が解ければ、電流の正体がわかるというおまけつきの「懸賞問題」だった。

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