2011年5月29日日曜日

土星の運動の観測のまとめ

土星運動の観測結果をkeynoteで以前まとめたが、手でつくるので精度が出ない。そこで画像解析を支援するjavaプログラムを書いてみた。(そのスクリーンショットが下の写真。)
天体の位置を測定するjava programme: PlanetFollowと名付ける
十字の目印で星の座標を測定するプログラムだが、ポリマともう一つの恒星(上の写真において、ポリマの左にあって土星の真上にある「三角星」の一番下の星)を利用して、座標を設定し、異なる写真でも共通のスケールで測定できるように工夫した。

このプログラムを利用して、土星とその衛星(今回はタイタンとリアのみ)の座標データを、画像から抽出する。そして、各観測におけるカメラ軸の角度を共通にするため、別途作ったFORTRANプログラムにより修正を行った。(javaに組み込んでもよかったが、やっぱり数値計算はFORTRANがいちばんいい。)最後に数値計算の結果をgnuplotで図表化し、それをkeynoteで加工したのが下の絵。
土星(とその衛星)の運動の観測の解析結果
(横軸と縦軸で縮尺が違う事に注意)
衛星の回転面の角度を概算してみると、黄道に対して約30度となった。結構傾いている。(どうやって概算したかというと、まずは4/25と4/29の土星の位置を用いて、2つの地点を結ぶ線を黄道に平行だと仮定する。次に、5/20のタイタンとリアを結ぶ線を公転面に平行だと仮定する。これら二本の線の角度は、ベクトルの内積を利用すれば計算できる。)が、これが本当かどうかは文献で調べる必要があろう。(川口市立科学館によると土星の自転軸の傾きは約25.33度。だいたい概算と一致しているが...)

また、観測頻度が粗いため、衛星の運動の様子はさすがに「振動」とはまだ呼び難い。梅雨に入ってしまったので、さらに観測が難しくなってしまった....天体観測の泣き所だ。さらなる観測が必要と思われる。

それにしても、6月の上旬には、土星の逆行が始まるというのに、この雨空では大事な部分のデータが欠けてしまう恐れ有り...困った。


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