2011年6月29日水曜日

帰国す:この暑さでまだ梅雨

帰国する。暑い...湿気も。これでまだ梅雨明けしてないとは。だいたい、まだ6月だ。この時期に普通は梅雨明けしない。

ヨーロッパに到着したとき、空港でTシャツ短パン姿だったのは自分一人だった。ひどく場違いな格好をしていて恥ずかしかった。ウィーンも冷んやりした感じだった。学会会場は高山だったこともあって、夜はセーターを着、毛布をかぶって寝ないと、寒くて途中で目が覚めた。

逆に、成田では、長袖長ズボンで居るとなんか場違いな感じ。だいたい、蒸し暑くてたまらない。すぐにTシャツ短パンに着替える。自宅に戻ると蒸し風呂状態。しかし、これだけ日中晴れ渡っても、日が暮れると雲が出て来て、土星も見えやしない。不満足。

(追記:ヨーロッパのO111騒ぎは収まった感じ。ドイツの研究者たちは何も言ってなかったし、食事の席でこの話で盛り上がることはなかった。福島の話は多いに盛り上がったが....今回、ウィーンで生っぽいソーセージをかじったり、サラダを機内食で食べたりしたが、結局お腹を壊すことはなかった。これだけ涼しければ、まあ安全なんだろう。むしろ、出発前に成田空港で食べた「成葉軒」という中華の方が危なかった。五目ソバと餃子を頼んだのだが、エビがちょっと生っぽかったかも...確かに、ちょっとお腹が痛くなった感じが直後にあった。やっぱり、安食堂はこの時期危ないかも。)

ドナルド キーンがNHKのインタビューに答えていた。高見順日記に感銘を受けた、といっていた。同感する。自分の場合、確か高校の教科書で習ったが、高見順日記にはいろいろ影響受けたと思う。奥の細道も紀行文とはいえ、日記だと思う。日本には「日記文学」というジャンルがあって、独自の発展を見せたとよくいわれるが、外国にもクオレとかアンネフランクとか皆無という訳じゃない。日常が淡々と綴られるなかに、時折訪れるクライマックスには迫力がある。やっぱり日記文学はおもしろい。

ちなみに、今日紹介された高見順日記の行(くだり)は、東京大空襲直後の上野駅の描写だった。混乱の中、静かにじっと列車に乗り込む順番を待っていた人々に、高見が感動する、という部分だ。今回の東北の人々の姿に重なるという解説だった。こういう当たり前だが、高潔な精神を大事にしたいと思う。(現代の東京のラッシュアワーでのこづきあいや、順番抜かしは、見ていて醜い。が、それをやらないと、いつまでたっても列車に乗れないのは、確かに現実だとは思う。問題は、いざという時、高い精神性が発揮できるかどうか、か?)

明日は講義があり、週末は東京で開催される国際会議での発表。招待講演ではないが、主催者の一人に頼まれて話すことになった。ヨーロッパではkeynoteを使ったが、今度はpowerpointを使ってみる。両者の使いやすさ、使い難さを後で比べてみようと思う。

ヨーロッパの研究会では、共同研究者と議論した結果、アイデアがひとつポシャった。ちょっと「うーむ」である。次のアイデアを早急に練らないと。

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