2011年9月20日火曜日

東京への帰り道:福島にて

平泉でショックを受けたものの、すぐに気を取り直さないといけない。東京に戻るには、まだまだ東北道を南下し続ける必要がある。

一関から峠をどんどん下って、仙台に入る。丘陵地帯一面に、住宅街の白い街灯が広がって、単色のクリスマスツリーのようだ。車内の線量は通常の値。

仙台南、村田JCTを抜け、白石に入る。この辺りから、線量が高くなって来た。ちなみに、車内でのガイガーの位置は、座席とドアの間。ここにおいて、太ももで押さえつけながら安定させて、メモをとった。時速100キロ近くで走行しているし、車のドアや窓で遮蔽しているから、外に置いて測る時よりも、ずっと低めの線量になるはずなのに、国見峠を登るにつれて、0.2, 0.3, 0.4と、瞬間線量は徐々に上昇しはじめた。

福島では、停車して測定しないことにしたが、それでも通常ではありえないような外部被曝をしたと思う。すでに、福島盆地一体が放射線管理区域と化している。ここに暮らす人たちは、勇気があると思う。個人的には、よっぽどの用事がなければ立ち入りたくない。

車内でリアルタイムに測定した結果は、予想よりも低い値となった。正直、平均値で1μSv/hくらいは行ってしまうのではないか、と思っていたが、そういうことは起きなかった。それでも0.4以上の値が何度も瞬間値で記録され、0.55μSv/hというのが最高値となった。

全体のデータを下図にまとめてみた。それぞれの瞬間値(青線)と直近5データの平均(赤線)の両方を表示してある。もちろん、同一地点での収束値を測定していないので、かなりあやふやな意味をもった数値だが、福島盆地全体の時空間の平均値だと考えれば、その恐ろしさがわかる。
白石(宮城)から福島市までの
リアルタイムのガイガーカウンタ測定値。
JB4020で30秒間隔にて測定。

印象としては、峠の森で線量が上がり、アスファルトやコンクリートに覆われた市街地に入ると若干落ちる感じ。それでも0.25μSv/h近くもある。車で走り抜けているのに、追分や碓氷峠と同じような値になっている。福島市の汚染はやはり深刻だと思った。この一帯全てを除染するのは、たぶん不可能だと思う。特に山間部は、除染に入ったものがやられてしまうかもしれないほどで、到底無理だと思う。

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