2011年1月11日火曜日

大磯にて化石採集

大磯に行った。まずは吉田茂邸。庭木の剪定作業をしていて、今日は中には入れなかったが、海岸沿いの高台の斜面に張り出す、英国風のConservatoryからの眺めはきっと抜群だろう。大きな白富士、そして間近に青い太平洋が見えるはず。この屋敷の脇を流れる川伝いにしばらく行くと、海岸に出ることができる。

血洗川という物騒な名前の川の河口近くに、大磯層と呼ばれる凝灰岩風の堆積岩の露頭が砂浜から顔を出していた。貝、サメの歯、クジラの骨などの新生代の化石がここから出ると聞いて、久しぶりの化石採集を存分に楽しむことにした。

昨年の千葉以来、日本に帰国して3度目化石採集となる。英国にいたときは毎週土日に採集に行っていたから、それに比べるとかなりペースが落ちた。日本の採集場所は規模が小さく、すぐに荒れてしまう傾向がある。それを防ぐためには産地がよくわからないのが良いこともあるが、アマチュア研究家にとっては、あまり情報が出てこないのはちょっとつらい。幸い、大磯のこの場所に関してはかなり有名なようで、いろいろと情報が手に入って助かった。

天気は素晴らしかったが、西北風がちょっと寒かった。とはいえ、信州のそれと比べれば、まったく問題無し。釣り人は結構いたし、トレーニングで走っている若者、散歩している老夫婦、たき火している親子など、さまざまな人が様々に楽しんでいた。東京からわずか30分のところに、こんな素晴らしいところがあるとは驚いた。吉田茂が家を作るはずだ。

今日は、二枚貝と巻貝の化石を採集した。貝殻が方解石に置換されているものがきれいだ。しかし、ほとんどの化石は保存状態がよくなく、掘り出すと、すぐにぱらぱらと崩れて壊れてしまった。きれいなサメの歯が出ることもあるようだが、結構石を割らないとだめだろう。今度はコーミングで探してみようと思う。Seatownで絶大な力を発揮した方法である。

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