炎天下、一ノ渕の露頭下にて、転石をもくもくと確認する。白っぽい石が石灰石なのだが、まったくフズリナの気配が無い。いったいどうやってみつければいいんだろう、と途方に暮れる。仕方ないので、ジュラ紀の頁岩でも拾って帰ろうか、と茶色っぽい石にも興味を振り向けた。と、そのとたんに、綺麗なへき開面を持った石が目に留まる。色は茶色だが、方解石のような結晶に見える。おそらく、泥が混じったのだろう。
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黒っぽいが、きれいな「へき開面」を持った方解石か?
さらによく見ると..... |
この石、よく見ると、白い斑模様が浮かんでいる。さらにその模様は細い格子状の黒い線で仕切られている。なんか変な感じがする...待てよ、もしかしてこれがフズリナか?ハッキリはわからないものの、石の模様にしてはどうも幾何学的すぎる。拡大写真は下。
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格子模様はフズリナか? |
まだ、これ一つでは何とも言えないが、次の採集ではこの色の石をチェックしてみようと思う。というのは、今まで狙っていたのはもうちょっと白い石だったからだ。そして、この白色の石灰岩を見る限り、フズリナの痕跡は皆無だった。
上の標本がフズリナかどうかは断定できないが、次の採集で何を探すべきか目標ができたのは、大きな収穫だと思う。
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白いタイプの石灰岩。フズリナはまったく無い。 |
実は、今回は黄鉄鉱も採集できた。蛇紋岩中に結晶化したタイプ。これはおそらく上流の石堂(アンモナイトやトリゴニアが出るところ)あたりの蛇紋岩が、抜井川によって流されてきたものだろうと思う。この辺りは、大日向鉄山もあるし、鉱物も化石も豊富に産出するのでとても楽しい。
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蛇紋岩中の黄鉄鉱 |
この後、佐久市の駒場公園(の木陰)で放射線量を測定した。無害なレベル。(海瀬では暑すぎて、10分も測定し続ける気力はなかった....)
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