物見岩に至る山道 |
測定場所は、溶岩の峰から少し森の中に入ったところ。岩石の上に積もったセシウム137はすでに雨で流されてしまっただろうから、なるべく草地の上で測定したかったのだ。(雲場池での測定失敗の記を参照)
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次に、信州側に戻り、汚染がどの程度改善するか確認する。今までの経験だと0.15μSv/hレベルまで落ちるはず。物見岩を急いで下山し、内山牧場に戻る。ちなみに、ここの標高はちょうど1200m程度で、離山と同じ高さにある。
荒船妙義国定公園(内山牧場)の標のところで測定。 |
さらに標高を下げて測定してみた。内山牧場から、スエトシ牧場へと下り、さらに下って、標高700mの所で車を停める。そこで付近の林の中に入って測定した。その結果は、0.09μSv/h。物見岩の1/3、そして内山牧場の半分まで線量が下がった。補正を掛ければこれは、ほとんど自然放射線量の水準まで落ちているといえるだろう。
しかし、これはセシウム137がこの地に来なかったのではなく、通り過ぎたということなんだろう。雨が降らなかったということなんだろう。汚染のある場所からわずか数キロしか離れていないのに、セシウム137が県境周辺に閉じ込められたなんてありえないからだ。つまり、信州に(少なくとも北佐久地方)にセシウム137もヨウ素131も、確実にやってきて、それは群馬の県境周辺に降り積もった。幸いなことに、全国的に見ても降水量の少ない佐久地方では、その日雨は降らず通り過ぎていってしまったのだろう。
南佐久の汚染はほとんどなかったが、それは放射性プルームが来ていないことに対する必要条件であって、十分条件とはなっていない。必要十分を示すのは困難だが、少なくとも南佐久と群馬/秩父を境にする山岳地帯の汚染を調査すれば、その答えは得られるだろう。
また、佐久地方を抜けたプルームは、上小地域そして諏訪地方へと流れていったはずだ。蓼科も可能性がある。果たして、これらの地域にセシウム137は残っているのだろうか?次の課題だ。
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