2011年8月19日金曜日

離山のFauna and Flora

離山の一部はひどく放射能汚染されてはいるものの、そこに暮らす動植物は多様であって、非常に興味深い。

猿(と熊)は写真にとれなかったが、カモシカの接近写真をとることができた。山頂から少し下ったところで、道に迷っているときに遭遇。後ろから覗かれている感じがあったので、振り返ったら、崖の陰に至近距離でこちらの様子を伺っていた。カメラを掲げると逃げたので、それを追いかけるようにして撮影した。
ニホンカモシカは、信州の県獣。
登山道が始まって間もなくのところで、キノコがたくさん繁殖していた。真っ白のDeath Angel(ドクツルタケ)を始め、すべて毒キノコだとは思うが、識別は難しい。

まずは、柄の色が紫なのに傘が薄緑色で、とてもきれいな、そしておいしそうなキノコ。特徴的なので図鑑で探せばすぐわかると思ったが、意外に難しく、結局今のところID不可。
不明のキノコ(Bolette系)

もう一つBolette系のキノコがあった。上のキノコのすぐ横にあった。おそらくドクヤマドリという毒キノコ。Bolette系のキノコに毒キノコは少ないらしいが、ヨーロッパのBoletteは毒を持つものも結構ある。リコボウと同じイグチ系(Bolette系)なのは明らかで、美味しそうなのに、虫が食ってないのはおかしい。「毒」キノコが綺麗な訳は虫食いが少ないからというのもあるだろう。
ドクヤマドリ(?)

その他、トリュフに似たキノコもあったが、あくまで「似ている」とおもっただけで、食べてみる気にはならない。ショウロというキノコだろうか?
ショウロ?(日本のトリュフ?)
次に野草。最初のものは、イギリスでもよく見かけた、黄色の花。花が散った後、ハリネズミのような独特な形の実をつける。Wood Avensと英国では呼ぶ。
Wood avens
次の花はまだ識別できてない。英国でもみたことはないが、似たようなのを霧ヶ峰の八島湿原で見た記憶がある。カモシカと分かれて間もなく、頂上からちょっと下に下ったところで見つけた。綺麗な花だと思う。葉はシランのものと似ている。縦に筋が入っている。(シュロウソウによく似ている。確かに葉は棕櫚竹によく似ている。)
未確認野草(シュロソウ?)
この花のすぐ向こうにあったのが、オレンジ色が鮮やかなフシグロセンノウ。この派手な色の野草は、かならず薄暗い森の中に咲いている。八風山、霧ヶ峰、高峰、浅間などちょっとした高山の森の中に必ず見つける野草。
フシグロセンノウ。

最後に、山あじさい。園芸種と違って、花(ガク)が小さく小振り。この地味さにもかかわらず、紫色であることに無性に惹かれる。(なんのこっちゃ。)
登山道脇の山あじさいの大株
山あじさいのアップ。紫が鮮やか。
離山のセシウム汚染の分布図を作成し、どこからどこまでがひどくやられているのか、確かめねばなるまい。さもなければ、これらのFauna and Floraを手放しで愛でることはできない。


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