2011年4月12日火曜日

千鳥ヶ淵の桜

仕事の後、千鳥ヶ淵へ寄る。今年の東京の桜はどこか寂しい。入学式も卒業式も取り消しになってしまったし、講義開始も5月の連休の直前までずれ込んでしまった。なにより、寒い冬が長く、春が徐々に深まる前に、梅、桜、モクレン、菜の花、などが一斉に咲いてしまい、そして一斉に終わりそうだ。今日も夕方、雨が降った。桜はもう散り始めている。

雨が降り始めてしばらく経った頃、神保町の古本街を歩いていたら、突然目眩のような感覚に襲われた。街路樹を見上げるとみな一斉に揺れている。長い横揺れの地震だった。上から看板が落ちてくるかと思って上を見上げたほど。このとき、迂闊にも「放射能汚染」の雨に顔を濡らしてしまった。東京堂に入って雨宿りしていると、店内のラジオから、福島第一原発の電源が寸断し冷却できなくなった、という放送が流れて来た。予定を切り上げ、急いで家に戻ることにした。

その途中、清水門の手前で、牛ヶ淵の向こうに見えた武道館の桜を写真に収める。


侘びぬれば桜も雨の涙かな。

追記:福島原発の注水は1時間足らずで回復。ことなきを得た。しかし、福島沖の地震活動は活発化しているようで、同じような危険は繰り返しおこる可能性がある。

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