2011年4月17日日曜日

M101の観測

北斗七星周辺にある銀河のうち、前回観測できなかったM101の観測に挑戦した。

まず、練習を兼ねて、M81,M82の銀河団を観測する。目印の2つの三角形を使って、2つ星まで行き、その「下」の星の僅かに「下」を狙う。今回は望遠鏡の直接眼視観測でも発見できた。望遠レンズでも撮影を試み、なかなか巧くいった。しかし、地球の運動のせいで像が流れてしまうの問題は回避できず。

次に、2100万光年遠方のM51(Whirlpool Galaxy、子持ち銀河)の観察。こちらは杓の最後のη星を含む鈍角三角形の頂点から、底辺に垂直に線を延ばしていく。その先には「一つ星」、「二つ星」と順に現れるので、一つ星と、三角形の頂点星との距離の半分辺りに狙いを定め、焦点を絞る。目視確認は出来なかったが、写真撮影でちゃんとM51をとらえることができた。

M81,82,51と随分習熟してきたので、いよいよM101にレンズを向ける。1900万光年彼方の天体だ。実はこの銀河を探すにあたっては、目印がたくさんあるので、とても探しやすいはずなのだが、銀河の向きが正面、つまりまん丸になっているので、星の重なりが少なくなって暗く見える傾向がある(と個人的には思っている)。まず、死兆星で有名となったアルコルとミザールの二重星から伸びる、縦の4つの星のラインをなぞる。そのまま突き抜けてしまうと、牛飼い座の鈍角三角形に行ってしまうので、その方向より45度傾けて進む。すると微かな三ツ星が現れるから、そのちょっと先あたりがターゲット地点だ。

このやり方で目視観察を試みたが、うまくいかなかった。そこで、カメラによる撮影に切り替えた。望遠鏡ではなく望遠レンズでの観測でまずはやってみることにした(視野が広く使えるので)。現像してみると、3枚ほどになんとかM101が写っているのが確認できた!しかし、やっぱりその光はとても微かなもので、そこに銀河あると知らなければ、撮影エラーか何かと区別がつかなかったかもしれない。

M101

撮影条件はシャッタースピード20秒、iso1600、f/5.6。23時頃。

上の写真ではわかりにくいので、丸で囲んでみたのが下の写真。

まさに微妙な「星の雲」だ。銀河腕の構造はわからない。大きめの丸い光のぼやったとした塊に見える。横から見る銀河とは、かなり違う形になっているのは確かだ。(実は、M51も真上からとっているのだが、衝突銀河のため、その形が「ひょうたん」のように写る。そのため、見つけやすくなるのだろう。)

(追記:簡易赤道儀で改善した観測写真がこちら。)

ちなみに、M81,82はこの機材でとっても、かなりハッキリわかる。同じ条件でとったものを下に掲げておく。

M81,M82

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