2011年4月25日月曜日

ソンブレロ銀河(M104)の観測

次に、乙女座にあるソンブレロ銀河(M104)の観測を行った。A80Mfによる肉眼観測でもすぐに見分ける事ができた。しかし、残念ながら、肉眼では銀河面の暗黒星雲の帯を観測するところまではいくことができなかった。また、シャッタースピードを早くして、なるべく星が「流れて」しまうのを食い止めたかったが、そうすると光不足ではっきり写らない。しかたないので、20秒露出で流し取りした。像は流れるが、M104の存在は確認できた。なんとなく、暗黒物質の帯らしいものが見える気がしないでもない。

距離4600万年光年。Whirlpool galaxy(M51)の約倍の遠さにあるにも関わらず、随分明るく見える。近づけば、相当巨大で光り輝くまぶしい銀河なのであろう。

図1:ソンブレロ銀河(M104)。真ん中のぼおっとした天体。
右端の明るい星が目印の三重星。

見つけ方は次の通り。まず烏座の菱形を探す。その左頂点に位置する二重星(δ星とη星)からスピカのγ星(実は二重星)に向かって直線を描く。その直線沿いに「三ツ星」(下図の円内)がある。
図2:乙女座と烏座の外観図

三ツ星の左上の星は「三重星」になっているのが望遠鏡を覗くと確認できる(図1の右端の明るい星)。この三重星は、ファインダーでは二重星に見えた。この三重星の先にM104はある。

それにしても毎回毎回、ぼおっと流れた像ばかりで、ちっとも感動的じゃない。そろそろ、見つけるだけでは飽き足らなくなって来た。そろそろ赤道儀を導入しないと進歩ないかも。(追記:簡易赤道儀で改善した観測写真はこちら。)しかし、ここで焦ってはいけない。まずは、しっかり天体の位置をマスターするべし。

さて、天文ガイド5月号によると、乙女座のγ星にはポリマという名がついているそうだ。ポリマは二重星で、その楕円軌道の周期は171年で、現在最接近の位置にあるという。遠日点に到達するのが2088年(77年後!)。毎年観測して、その軌道を記録するのはおもしろそう。そこでさっそく撮影してみることにした。

図3:乙女座のγ星ポリマ(二重星のはず)
シャッタースピードは4秒。残念ながら分解できなかった。なんとなく真ん中が窪んでいるように見えない訳でもない。ただ、周りの星をみると流れているので、もっと露出時間を短くしてもよいかも。また、明日挑戦だ



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